Amazonで撮影用LED機材を眺めていてずっと気になっていたCOLBOR CL60を購入しました。
なんとUSB−C給電できるので、モノによってはモバイルバッテリーでも使えます。
そしてなによりも22,000円という、80Wクラスのバイカラー(色温度可変)スポットライトとしてはかなり安い値段。
キャリーケースも付いていますし、非常にコンパクトですので持ち運びにも便利です。

テレビ局で働くプロ照明マンがしっかりレビューします!

- 価格が安い
- バイカラー(色温度可変)でアプリでも調整可能
- USBーC給電でモバイルバッテリー(制限あり)、NPーFバッテリー、Vマウントバッテリーに対応
- ライト本体がコンパクト
- キャリーケース付き
- ボーエンズマウント対応で各種汎用アクセサリーが付けられる
- CL60同士を合体させられる
- 出る光にムラがある(中心が明るい)
- 付属のリフレクターを付けるとさらに集光に
- ダイヤルの操作性が悪い
- バッテリー対応ではあるが、使い勝手は微妙かも…

- テレビ局で働くプロ照明マン歴10年以上
- スタジオでのバラエティや商品撮影、ロケ、ドラマなどの照明を担当
- 所有カメラはSONY α7ⅲ、FX30
- 私物のライトや撮影機材もどんどん増えてる

ゆーふぃる
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COLBOR CL60のスペック、特徴

名称 | COLBOR CL60 |
消費電力 | 80W / COB出力 60W |
定常電圧 | DC 20V 4A |
ライト本体サイズ | 140mm×80mm×90mm |
ライト本体重量 | 550g |
素材 | アルミニウム合金+ABS |
出力端子 | USB-C |
色温度 | 2700K〜6500K |
CRI | 97+ |
ビーム角(リフレクター無し) | 120° |
ビーム角(リフレクター有り) | 15° |
照度(リフレクター無し) | 2888lux (1m /6500K) |
ライト本体は非常に軽量でコンパクト。
付属のキャリーケースもコンパクトなので、持ち運びにも便利です。

明るさ
リフレクター無しの照度がメーカー公表としては2888lux(1m/6500K)ということで、NANLITEのForza 60やAmaran 60Xなどとそれほど変わらず、60WクラスのCOBを使用した最近のライトとしては各社そこまで差がありません。

COB自体の明るさはそれほど差はありませんが、各社リフレクターに結構違いがあります
リフレクターが15°でかなり集光ぎみ
このCOLBOR CL60に付属しているリフレクターは15°でかなり集光ぎみ。
しかも中心とその周辺の差がかなり激しい…
5600Kに設定して2mの距離から照度測定してみると、
中心が5792lx、中心から少し離れると1174lxと約4600lxほどの差がありました。




ちょっとこれは…このままではかなり使いづらいですね…
ちなみにリフレクターを外すとやや中心が明るいものの、そこまで気になるほどではありません。

ソフトボックスを付けたり、リフレクターありでも反射やディフューザー越しなら問題なく使えそうです。
アダプターはボーエンズマウントに対応しているので、他社製のソフトボックスも取り付けられますし、

リフレクターにかぶせられる簡易的なディフューザーソックスなどを被せるだけでも使いやすくなります。


クセは強いですが、集光タイプだからこそ良い場合も!
またこの後、詳しく解説します。
USB-C給電
CL60はこの類のLEDスポットライトとしてはかなり珍しいUSB-C給電となっています。

付属のACアダプターもUSB-C。
ケーブルを差して電源スイッチを長押しで電源が入ります。




せっかく本体もコンパクトでUSB-Cなのだから、もう少し小さいアダプターなら更に良かったんですが…
とはいえUSB-C給電なので、VマウントバッテリーやNP-Fバッテリーなども使うことができます。
VマウントプレートとDタップ-USB-Cの変換ケーブル同封のセットもあります

USB出力のあるNP-Fバッテリー等なら直接USBケーブルで使うことも可能です。
ただ付属しているのはVマウントプレートなので、VマウントプレートからNP-Fバッテリーへの変換プレートも必要…


ただ90W以上出せるモバイルバッテリーは少ないですし、電力不足でフルパワーが出せず光量が制限されたりするようです。

色々惜しいところも多いですが…値段が安いのでまぁこんなものかなと思っています
Vマウントバッテリーを既に持っている人であれば問題ありませんが、モバイルバッテリー運用をメインで考えるのは少し厳しいかもしれません。
もちろんACアダプターで電源を取って使う場合はなんの問題もないのでご安心ください。
COLBOR CL60レビュー

COLBOR CL60はこの価格でキャリーケース付きとかなりお得。
しかもケース自体もコンパクトなのは良いですね。
ケースを開けるとこんな感じにおさまっています。


ちなみに中身には影響ないですが、外箱はかなり傷、へこみがありました


ブラックフライデーのセール期間中に購入したというのもあるかもしれませんが…
今回は中身には影響なく、箱も捨てるつもりだったので問題ありませんでしたが、使わなくなったらフリマなどで売る事も考えている人は気をつけましょう。
内容物

- COLBOR CL60ライト本体
- ACアダプター、USBケーブル
- ボーエンズマウントアダプター
- リフレクター
- ベースブラケット
- 説明書
ライト本体





使用する際は熱がこもって危険なので、必ずLED素子部分のシールとカバーは外しましょう。
LED素子は60WのバイカラーCOB(チップオンボード)が搭載されています。

CL60はバイカラータイプなので、2700Kと6500KのLED素子がシマシマに並べられています。
このシマシマの目が荒いと、出る光もシマシマになってしまうものもあるのですが、CL60に関しては目も細かいので影響はほぼなさそうです。

ブラケット、ボーエンズマウントアダプター

本体そのものはコンパクトですが、スタンドにのせたりリフレクターなどのアクセサリーを使う場合は、ブラケットとボーエンズマウントアダプターを装着する必要があります。
スタンドにのせるためのブラケットはライト本体のくぼみにスライドして入れ込み、ネジで固定します。








リフレクターやボーエンズマウントのアクセサリを使用する場合はアダプターを装着します。

くぼみを合わせてカチッと音がなるまで押し込みます。



付属のリフレクターを使う場合はこのアダプターのくぼみに合わせて押し込みながら回転させると固定されます。




サイズ比較

我が家にある同じく60WクラスのNANLITE Forza 60とサイズ比較してみました


サイズ的にはわずかにCL60のほうが小さいかな?という程度で、ほぼ変わらないくらいです。
片手で簡単に持てるほど小さく、レンズをつけた状態のカメラと同じくらいのサイズ感です。


NANLITE Forza 60もかなり使い勝手がよくおすすめのライトです!


COLBOR CL60の使い勝手
COLBOR CL60をまずは色々測定してみました。
全て2mの距離で測定しています。
測定にはこちらを使用。

1mだと明るすぎてこの照度計では測定できなかったので2mから測定しています。
照度を4倍するとだいたい2m→1mの距離の照度に換算できますので、参考にしてみてください。

リフレクターありなし/5600K
まずは5600Kでリフレクターありなしで測定。
ともに2mの距離で光の中心あたりで測定しています。




リフレクターを付けると約7倍ほど明るくなります。
色温度
色温度は2700K〜6500Kのバイカラーです。




照度計でもだいたい同じくらいの数値が出ています。

光量を100%→50%→20%と落としていっても色温度はほぼ変化ありませんでした。
失礼ながらそれほど期待していなかったのですが、これは良い意味で裏切られました。






実際に撮影してみる
COLBOR CL60を使って撮影してみました。
せっかくバイカラーなので早朝→昼間→夕方を撮って出しの編集無しで表現してみます。
3枚ともライトはCL60のみ、カメラのホワイトバランスは4200Kで統一しています。
早朝

カメラのホワイトバランスは4200Kに設定し、COLBOR CL60の色温度は6500Kで早朝の青みを表現。
ライトは低めからディフューザー越しで柔らかくして早朝の雰囲気を作ります。


ディフューザーに使っているのはダイソーのフリーマルチパネルという半透明のパネルです!
本来は組み立て収納ボックスを作るパネルなのですが、ジョイントを使えば自立するしディフューザーがわりに便利そうだなと買ってみました。
反対側はレフ板で少し明るさを持ち上げています。
昼間

カメラのホワイトバランスに合わせ、CL60も4200Kに設定。
昼間の高い太陽を再現するため、ライトも高くして直射し硬い影を出しています。

これも同じく反対側をレフ板で少し持ち上げています。
夕方

夕方の陽が傾いた雰囲気を出すために、さきほどの早朝とは反対側から色温度は2700Kに設定。
ライトの高さも低くして、背景にレフ板で影を出しています。


背景に影があるとグッと夕方っぽい雰囲気が増しますね

バイカラーで色温度が変えられるので表現の幅が広がります。
おまけの夜

CL60は使っていませんが、せっかくなので夜バージョンも。
Pixel G1SとPavotube Ⅱ 6Cをレフ板に反射させて夜っぽい雰囲気に。

Pixel G1Sはライトブルーにして真上に固定したレフ板に反射させ、Pavotube Ⅱ 6Cは立てたレフ板に7500Kで反射させて顔をが見えるようにしています。



Pixel G1Sは物撮りの解説記事で使用、Pavotubeはレビューもしていますのでぜひこちらもご参考に!


COLBOR CL60が集光タイプだからこそのメリット
リフレクターを付けるとかなり集光タイプなので使いづらい面もありますが、集光だからこそのメリットもあります。

それは背景が明るくなりすぎないこと
被写体が人物や大型のものだと範囲が足りないのですが、小物の撮影くらいなら集光タイプの方がピンポイントで光を当てられるので、背景が明るくなりすぎずかえって便利な場合もあります。
ムラの少ないNANLITE Forza 60とCOLBOR CL60を全く同じ位置から当てた場合を比べてみましょう。


どちらもディフューザー越しで当てており
Forza 60の方は背景まで明るくなっていますが、CL60は被写体の明るさは同じくらいですが背景は落ちています。



背景が明るすぎるとそちらに目が散ってしまいますが、被写体だけが明るいとより際立たせることができます。
直射した場合はより顕著に明るさの違いがでます。


CL60の方はかなりピンポイントに明るくなっていますね。


これくらいの小物撮影であれば集光であるメリットがあります。
COLBOR CL60レビューまとめ

- 価格が安い
- バイカラー(色温度可変)でアプリでも調整可能
- USBーC給電でモバイルバッテリー(制限あり)、NPーFバッテリー、Vマウントバッテリーに対応
- ライト本体がコンパクト
- キャリーケース付き
- ボーエンズマウント対応で各種汎用アクセサリーが付けられる
- CL60同士を合体させられる
- 出る光にムラがある(中心が明るい)
- 付属のリフレクターを付けるとさらに集光に
- ダイヤルの操作性が悪い
- バッテリー対応ではあるが、使い勝手は微妙かも…

クセを把握して使える人には値段も安いしおすすめです!
セールの時は1万5千円ほどになっていたので、コスパはかなり良いと思います。
ただ操作感や集光ぎみなリフレクターなど、使いづらい面もあるのでクセを把握したうえで使える方にはおすすめです。
安いので初心者向けかと思いきや、どちらかというと玄人向けな気がします…
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