これはすごい。
すごいですよ…!
Zhiyunからかなり尖った性能の100Wスポットライトがでました。
見た目はカメラのような、iPhoneより少し大きいくらいのサイズ感にもかかわらず、なんと100W。
他に類をみないほどのコンパクトさですが、注意点もあります
- 革新的なコンパクトさの100W高出力ライト
- 使いやすいアクセサリーが豊富
- 専用のバッテリーやモバイルバッテリーでも駆動する
- 専用バッテリーがフルパワーだと30分しかもたない
- モバイルバッテリーも出力により最大光量が変わる
- いたる所に高熱注意の注意書きがあり、耐久性がやや不安
標準セットにはバッテリーが付いていないので注意!
コンボキット以上がおすすめです!
- テレビ局で働くプロ照明マン歴10年以上
- スタジオでのバラエティや商品撮影、ロケ、ドラマなどの照明を担当
- 所有カメラはSONY α7ⅲ、FX30
- 私物のライトや撮影機材もどんどん増えてる
ゆーふぃる
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Zhiyun Molus X100のスペック
Zhiyun Molus X100 | |
---|---|
最大出力 | 100W |
CRI/TLCI | 95以上 / 97以上 |
CCT(色温度) | 2700K〜6500K |
PD入力電力 | 18W以上 |
本体サイズ | 144.5×94×36.1mm |
本体重量 | 385g |
操作 | 本体操作、アプリ(Bluetooth) |
特筆すべきはやっぱりサイズと重量。
上でも書きましたが、厚みはありますが縦、横はiPhone 14Proより少し大きいくらいのサイズ感。
この大きさ、薄さで100Wは本当に衝撃です…
付属のリフレクターとバッテリーを付けると本当にカメラのような見た目です。
標準キットだとバッテリーがつかないので注意
Molus X100 | 標準 | コンボ | コンボ PRO |
---|---|---|---|
ACアダプター | |||
ACアダプター用 バッグ | |||
ミニリフレクター | |||
キャリングケース | |||
ボーエンズマウント アダプター | |||
専用バッテリー | |||
ストラップ | |||
ミニソフトボックス | |||
ドーム型 拡散リフレクター | |||
価格 | ¥39,800 | ¥54,800 | ¥59,800 |
商品リンク | Amazon | Amazon | Amazon |
購入する場合は、キャリングケースや専用バッテリーなどがついてくるコンボ、もしくはコンボPRO推奨します。
ACアダプター用バッグというのは、アダプターをスタンドなどにひっかけられるようにできる袋です。
別売りとなりますが、ドーム型拡散リフレクターも非常に使いやすくおすすめです!
このドームディフューザーもそうですが、プロコンボについてくるミニソフトボックスなども使い勝手がよく、ZYマウントという独自規格ですが使いやすいアクセサリーが充実しているのは良いですね。
Zhiyun Molus X100のレビュー
コンボ以上だとキャリングケースが付いてきます。
まず目に入るのは火災注意?の注意書き…
本体のいたる所に「高温になる!近距離での照射は火災の危険!プロのもとで使って!」などというシールが…笑
使うのもはばかられるほど注意書きされていますが、あくまで熱くなるのはLED素子の部分で本体自体が熱くなるわけではないのでご安心ください
素子の部分は熱くなりますので、点灯中に素手で触ったり、点灯させたまま発光面を下にしてテーブルなどに置いたりしないよう注意してください。
このコンパクトさで100Wという高出力ですから、設計的に多少無理している面もあるのでしょう。
Molus X100本体と専用バッテリー
2700K〜6500Kのバイカラーですが、暖色と寒色2種類の素子の並びも細かく色ムラは少なそうです。
裏面には大きなファンとディスプレイが付いています。
裏面左下の赤いボタンが電源ボタンで長押しすると電源が入ります。
コンボ以上でついてくる専用バッテリーがこちら。
100Wのフルパワーで使用した場合は30分程度しか持ちません。
50%なら1時間ちょっと、20%にすると2時間半程度は持つ計算です。
もう少し持てばいいんですが…100Wという高出力とバッテリーのコンパクトさを考えると仕方ない部分ですね。
上部のボタンを押すと4段階のインジケーターで大体の残量が分かります。
本体側は側面の注意書きのシールを剥がしてフタをあけると専用バッテリー接続部が現れます。
バッテリー接続部も、AC接続部も何故かシールでフタされています…
バッテリーを接続し、赤いボタンを長押しで点灯します。
→最近のものは電源ボタンを押したあと、DIMつまみを回すことで点灯するように変更されていました。
光量や色温度は側面のつまみを回すことで調整できます。
専用バッテリー自体はUSB-Cで充電可能です
残念ながら日本国内では予備としての専用バッテリー単体の販売は今のところ見当たりませんでした。
中国のAliExpressでは見つかったので、欲しい場合はそちらから購入することもできます。
こちらのバッテリーが3ヶ月ほど使用したところで充電できなくなってしまい、
問い合わせたところ交換対応となりました。
耐久性にやや不安を覚えますが、きちんと対応してくださったので安心しましたし、
私のものがたまたまハズレだっただけかもしれません。
またしばらく使用してみて問題があれば追記させていただきます。
ACとUSB-C PD
ACケーブルを使用する場合は本体下部のシールを剥がすと、またフタが現れます。
またMolus X100はUSB-C端子もあるのでモバイルバッテリーでも使用することができます。
ただし最大光量はモバイルバッテリーの出力によって変わるので注意しましょう
ここで使用したモバイルバッテリーは30W出力だったので、ディスプレイ右上に「PD30W」と表示されています。
この状態だと光量も30%が最大出力で、それ以上は上がらなくなります。
モバイルバッテリーで100%の出力したい場合は、100W以上の出力があるモバイルバッテリーが必要となります。
合計100Wではなく、単体のポートで100W出力が可能なものですね。
USBケーブルの容量にも注意しましょう。
Molus X100の明るさ、色味
Molus X100は2700K〜6500Kの調色が可能なバイカラーLEDライトとなっています。
以下カメラのホワイトバランスは5600Kに設定しております。
以下は2mの距離から測定した、リフレクター装着時の中心照度となります。
リフレクターを外した状態で5600K、2mの照度がこちら。
外光を遮断した真っ暗な部屋で測定していますが、実際は使用する照度計や環境にも左右されるのであくまで目安としてご参照ください。
リフレクターありの5600K、2mで約5700luxとすると、1mだと約22,800luxという計算になります。
物撮りなどのキーライトとしては十分すぎるほど、ポートレートなどにも十分使用できる明るさですね。
色味
色味に関してはCRI95以上、TLCI97以上となっており、演色性も十分高いです。
Molus X100と、以前もレビューしたNANLITE Forza 60BⅡと色味を比較してみます。
どちらも5600Kで同じ距離から照射しています。
フルパワーで当てていますが、十分実用できる色味となっているように思います。
照度やCRI,TLCIなどライトのスペックの見方については以下の記事で解説していますので、ご参考にぜひ。
光量を落とすと色が安定しない点に要注意
ただ1点注意が…
Molus X100は8%以下くらいになると、急激に色温度が不安定になり光量を1%変えるごとに色が変わってしまいます。
ここが本当に残念…
4%〜6%辺りの変化がキツすぎますし、表示されているCCTと実際の色がバラバラで全く安定していません。
とはいえ10%を越えた辺りからは安定し、前述したように色味も綺麗です。
これはちょっと…どうにかもう少し頑張って欲しいところですね
3ヶ月ほど使用したところでバッテリーが充電できなくなり、問い合わせたところ交換対応となりました。
交換された新しいものは10%以下でも色味が安定していました!
たまたま最初の個体がハズレだった可能性もありますが、起動時の動作なども少し変わっていたので
アップデートなどで改善されたのかもしれません。
底面には1/4インチネジ穴
ライト底面には1/4インチネジ穴が2箇所あるので、ライトスタンドなどにも取り付けられます。
バッテリーを付ける場合は、ディスプレイに近い側のネジ穴を使うとバランスが良くなります。
Molus X100のファン
Molus X100はLED素子のすぐ真裏にファンを持ってくることで、薄型コンパクトな設計になっています。
ファンも電源を入れてすぐ回るわけではなく、一定の温度に達するとファンが入るようです。
ファンの音も爆音ではなく一般的なファン付きのLEDライトとそれほど変わらない印象です
ライトのすぐ近くでも約45db、30cmほど離れると約33dbくらいです。
よっぽどカメラの近くで静かな環境でなければ、個人的には気にならないレベルです。
Molus X100の使いやすいアクセサリー
Molus X100はZYマウントという独自規格の小型なマウントとなっています。
ミニリフレクターは全てのキットに含まれていて、カメラのマウントなどと同じようにでっぱりを合わせてクルッとまわすと取り付けることができます。
照明機材の汎用規格である「ボーエンズマウント」への変換アダプターもコンボ、コンボプロだと含まれていて、
この変換アダプターを使えば一般的な大きなソフトボックスなども使用できるようになります。
通常の変換アダプタと違い、リフレクターが付いているのが珍しいですね
単純なボーエンズマウント変換ではなくリフレクターがついた上での変換アダプターとなっているので、光量が稼げる反面、大きいソフトボックスなどは範囲が足りなくなってしまう可能性もあります。
上の写真は60cmタイプですが、これでもギリギリくらいですね。
こちらのボーエンズマウントアダプタは別の箱に入っていて、キャリーケースに収納することはできません。
コンボPROについてくるミニソフトボックス
コンボPROになるとミニソフトボックスが付いてくるのですが、これが非常に良くできています。
組み立てはこの左右の↓部分を持って下にくいっと引っ張ると簡単に組み上がります。
ロックを外す場合はロック解除マークの通り←の方向に回すとロックが解除されます。
すごく簡単で良くできています!
大きめのソフトボックスだと組むのに結構コツがいるんですが、これなら簡単ですね。
本体につける場合はリフレクターと同じようにマウント部分にくるっとはめ込むだけ。
ちなみに本体に付けてからソフトボックスを広げた方が簡単でした。
このソフトボックスを使うことで、光を柔らかくすることができます。
また、マジックテープで取り付けられるハチノス状のハニカムグリッドも付いています。
グリッドをつけることで光の直進性を高め、横へ広がりにくくすることができます。
被写体には柔らかく当てたいけど、背景にはなるべく漏らしたくない場合に便利です
ちなみにキャリーケースからACアダプターを抜くと、ミニソフトボックスがぴったり収まります。
別売りのドームディフューザー
コンボPROにも含まれておらず、別売りとなりますがドーム型のシリコンディフューザーもあります。
シリコンなので持ち運ぶときはこんなふうにペタンとたたむことができます。
使う時は裏側から押すか、つまんでひっぱればOKです。
ドームディフューザーを使うと、ソフトボックスよりもさらに広範囲に光が広がるようになります。
夜の撮影などで、背景の地明かりとして全体的に当てたい場合などはこちらの方が良いでしょう。
Bluetoothによるアプリ制御が可能
Molus X100はZY Vegaというアプリに対応していて、Bluetooth接続によるワイヤレス制御ができます。
技適マークがないのでBluetooth接続は日本で出来ないなどの口コミも見かけましたが、我が家のMolus X100には技術適マークがあったので大丈夫かと思います。
ZY Vegaのアプリを立ち上げ、以下の要領でライトとスマホをBluetooth接続します。
アプリ制御ならスタンドに取り付けて高くしても、カメラから離れた位置にセッティングしてもワイヤレスで調整できるので、非常に便利になります。
Zhiyun Molus X100を使った作例
Molus X100を使って家で物撮りしてみました
メインのキーライトとしてハニカムグリッドとミニソフトボックスをつけたMolus X100を使用しています。
ブルーのトップライトはNANLITE Pavotube Ⅱ 6C、左側の半逆光&スモーク出しはPixel G1Sを使用しています。
スモーク代わりに使っているのはAmazonで購入した充電式の加湿器ですね。
コンパクトで明るくてアクセサリーも豊富で…
今後、家で撮影するときはMolus X100がかなり活躍してくれそうです!
Zhiyun Molus X100レビューまとめ
- 革新的なコンパクトさの100W高出力ライト
- 使いやすいアクセサリーが豊富
- 専用のバッテリーやモバイルバッテリーでも駆動する
- 専用バッテリーがフルパワーだと30分しかもたない
- モバイルバッテリーも出力により最大光量が変わる
- いたる所に高熱注意の注意書きがあり、耐久性はやや不安
専用バッテリーやキャリーケースのついてくるコンボ以上がおすすめ!
ミニソフトボックスもかなり便利なので、余裕があるならコンボPROにしましょう。
Molus X100 | 標準 | コンボ | コンボ PRO |
---|---|---|---|
ACアダプター | |||
ACアダプター用 バッグ | |||
ミニリフレクター | |||
キャリングケース | |||
ボーエンズマウント アダプター | |||
専用バッテリー | |||
ストラップ | |||
ミニソフトボックス | |||
ドーム型 拡散リフレクター | |||
価格 | ¥39,800 | ¥54,800 | ¥59,800 |
商品リンク | Amazon | Amazon | Amazon |
別売りのドームディフューザーはこちら。
至る所に高熱注意のシールが貼られていたりと、やや不安になる面もありますが
やはり100Wという高出力でこの驚異的なコンパクトさは非常に魅力的です。
色々尖った性能のZhiyun Molus X100、私はかなり気に入っています
Zhiyunさんにはぜひこの方向性で進んでいっていただきたいですね。
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