スタジオポートレートの練習がしたいけど、練習にモデルさんを付き合わせるのも申し訳ない、
またはある程度事前にシミュレーションしておきたい、という方は多いのではないのでしょうか。
【set.a.light 3D】というソフトがあれば、とっても簡単に3Dモデルで照明(ライティング)の正確なシミュレーションを行うことができます。
使ってみてあまりのスゴさに思わず笑ってしまいました
実際に存在するGodoxやAputure、Arriのライトや、各種ストロボ、モノブロックからシーリングライト、蛍光灯やフロアランプなど数多くのライトが搭載されており、
カメラの設定をしてライトを置いて動かすと、リアルタイムで光の当たり方や影の出かたが反映されてシミュレーションできます。
とにかくあまりにリアルでスゴすぎるので、とりあえずこちらをご覧ください。
なんでこんなところまで…というくらい細かく設定できますし、市場に実際にあるライトをもとに設計されているので、かなり正確にシミュレーションができます。
さらにスゴいのは作った3Dシミュレーションと俯瞰のセッティング図面と撮影イメージ図をpdfとして書き出せること…
ポートレートの練習やライティングの勉強がしたい方だけではなく、
照明の講義やワークショップ、CMやドラマ、映画、絵コンテの3Dシミュレーションや助手さんへの図面作成、イメージ共有など色々なことに使えますので、写真、映像業界のプロにも非常におすすめです。
ある程度カメラの設定などの知識は必要となりますが、ソフトの操作自体は直感的で分かりやすく、
私は1時間ほど触ればすぐ慣れて、基本的な操作はできるようになりました。
しかも買い切りでベーシック版は16,779円、上位版でも32,289円
さらに購入すれば更新不要で無料アップデートというソフトのクオリティからすると心配になるくらいお手頃。
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- テレビ局で働くプロ照明マン歴10年以上
- スタジオでのバラエティや商品撮影、ロケ、ドラマなどの照明を担当
- 所有カメラはSONY α7ⅲ、FX30
- 私物のライトや撮影機材もどんどん増えてる
ゆーふぃる
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set.a.light 3Dとは?何ができる?
set.a.light 3Dとはelixxierというドイツの会社が作った照明の3Dシミュレーションソフトです。
日本ではまだ広くは使われていないようですが、海外ではプロの写真家や映像、映画制作者から信頼されているようです。
プロの照明技術者としても、ライトを動かした時の光のリアルさや影の出かたに感動しました
またset.a.light 3Dは実際に市場で販売され、プロの現場で使われているライトのデータを独自に収集して開発し、
光の放射線の性質をリアルタイムでエミュレートしています。
ストロボやモノブロックもあらゆるモディファイアが用意されていて、
画面右側がカメラでの撮影イメージなのですが、リフレクターなら光は硬く影もシャープに出て
ソフトボックスにすると、きちんと光も柔らかくなり影もボケるようになります。
ライトを動かすとリアルタイムで光の当たり方が変わるのが本当にすごすぎて…
しかもちゃんと床や壁の反射まで計算されてるんですよこれ…
私はテレビ業界なので仕事は定常光を使うのですが、本当に現場で使うようなAputureやArriのスポットライト、パネルライトからチューブライト、小さなビデオライト、さらにディフューザーやカポックまで内蔵されていて、
実際の仕事でもシミュレーションとして使えてしまうソフトです。
モデルも何パターンか入っていて、それぞれ自由にポーズや表情を変えたり、衣装や髪型も選ぶことができます。
家具などの3Dモデルも入っているので、こんな感じで家のセットなんかを再現することも…
しかも操作も選んでドラッグで置いて自由に動かすだけなので、めっちゃ簡単。
さらに凄いのは作ったセッティングとイメージの図面をこんな感じのpdfもしくはjpgで書き出せること。
いやもうスゴすぎるでしょ…
set.a.light 3D BASICとSTUDIOの違いと価格
set.a.light 3DにはBASIC版と、機能がさらに多いSTUDIO版があります。
定常光(ビデオライト)やゴボプロジェクター(葉っぱや格子などの模様を出すライト)、色温度の調整などはSTUDIO版のみの機能となっています。
プラン | BASIC | STUDIO |
---|---|---|
ルーム調整 | 大・中・小の3サイズ | 自由に編集可 |
ライトの同時使用可能数 | 最大5つまで | 無制限 |
定常光 | なし | あり |
スタジオテンプレート | なし | あり |
ライトの色温度 | 固定 | 2400K〜10000Kまで自由 |
ゴボプロジェクター | なし | あり |
マルチカメラ | 不可 | 可能 |
ピクチャーウォール | jpgのみ7枚まで | jpg/png 無制限 |
セットプラン書き出し時 のロゴ挿入 | 不可 | 可能 |
レンダリング | 1920pxまで | 3840pxまで |
無料アップデート | あり | あり |
インストール数 | PC3台まで (同時使用は不可) | PC3台まで (同時使用は不可) |
価格 | ¥16,779 | ¥32,289 |
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BASIC版、STUDIO版それぞれ製品版と同じものを15日間無料で試せるトライアル版もあります。
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BASIC版を買った後にSTUDIO版へのアップグレードも可能なようです。
PCの推奨スペック
3Dモデルのレンダリングなどが必要なため、PCはそこそこのスペックが必要となります。
Windows、Macどちらにも対応しており、Mac版の必要スペックはタブ切り替えで確認できます。
OS | Windows®10/8/7(64ビット) |
プロセッサー | Intel®Core i3/i5/i7/i9 または同等のAMDプロセッサー (Bulldozer製) |
グラフィックカード | 2GBのVRAM(理想は6GBのVRAM) DirectX 11を搭載したグラフィックカード (グラフィックカード・ドライバーが 最新であることを確認してください) |
ディスプレイ | 最小ディスプレイ解像度 1440×960 |
RAM | 8GB以上(16GBを推奨) |
必要ディスク空き容量 | 10GB以上 |
推奨システム要件
最高のパフォーマンスを得るには、DirectX 12、OpenGL 4.1/Metal、および4GB以上のVRAMを備えた最新の強力なグラフィックカードをシステムに搭載することをお勧めします。
推奨グラフィックチップセットは、NVIDIA® GeForce® GTX 1050TI、ATI Radeon® RX 570、Radeon Pro 560です。
Intel® HDグラフィックスや ATI Radeon® HD3200などの統合グラフィックチップセットは、多くの場合適していません。
3Dインポーター
¥9,729で3Dオブジェクトを取り込める3Dインポーターのアドオンを購入できます。
のちほどまた詳しく説明しますが、iPhoneのLiDARスキャナを使用した3Dモデリングアプリなどを使うと、
部屋をカメラで撮影して3Dモデリングしたファイルを取り込めば、
こんな感じでその部屋をset.a.light 3D上に表示させることも…
ほんとに凄すぎます…
ロケハンに行って部屋をそのアプリで撮影しておけばカメラアングルから照明までシミュレーションできてしまう…
set.a.light 3Dの使い方
公式サイトからソフトをダウンロードし、手順に沿ってインストールします。
set.a.light 3Dを立ち上げ、まずは部屋の大きさを選択します。
STUDIO版の場合はあとから部屋の大きさは自由に変更することができます。
初回起動時は英語になっていますが、画面上のタブの左から3つ目で言語設定を日本語に変更することができます。
カメラの設定
ますはじめにカメラの設定をします。
初期ファイルを読むと以下のようになっているので、動かしたいものをクリックすればOKです。
まずはカメラをクリックして、画面左側で設定します。
スチル、ムービーカメラをそれぞれ選び、レンズやISO、SS、絞りなど任意の設定にします。
カメラの設定について学びたい方はこちらから
矢印が付いているカメラマークを押すと、縦、横を切り替えられます。
その下は三脚のオン/オフ、ターゲット、モデル追従の設定などを選べます。
ボタンのところにマウスを置いて待つとボタンの説明もちゃんと出るので安心してください
画面右側の撮影イメージのところで、波形を出したりフォーカスの調整ができます。
下の画像の右下にあるボタンで各種オンオフすることができ、フォーカスは人の顔のところにある丸い円をドラッグすればそこにフォーカスを合わせることができます。
モデル
画面下のタブを「モデル」に切り替えます。
好きなモデルをドラッグするだけで簡単に追加できます。
モデルも画面左側で髪型や服装、ポーズや表情など細かすぎるほど設定ができます。
微妙な表情から指の握り具合まで、何故ここまで…というくらい細かく設定できます
ポージングモードにするとさらに自由に…
メガネをかけたりもできるんですが、ライトの映り込みまでしっかり再現されます。
なんなんだこの完成度…
ライト
ライトはモノブロックとスピードライト、STUDIO版なら定常光があります。
こちらも同じく、好きなものをドラッグするだけで簡単に追加できます。
モノブロック
モノブロックはリフレクターやオクタ、ソフトボックス、ゴボプロジェクターなどがあります。
ライトを追加したら、操作したいものをクリックすればOKです。
スライダーで明るさ、矢印をドラッグすれば位置や向き、高さを調整できます。
またソフトボックスのマークのボタンを押すと、置いた後でライトの種類を変更できます。
その下のボタンはグリッドなどのアクセサリーの設定ができます。
中間ディフューザー、前面ディフューザーなど、芸が細かい…
その下でモノブロックのW数(出力)を変更できます。
Godox AD200など、実際にあるよく使われるようなライトがモデリングされています。
また画面左側でもライトの色々な調整ができます。
LEEのカラーフィルターを入れることなども可能です。
ゴボプロジェクターの場合、「マスク」のところでゴボ(模様)を変えることができます。
またADDボタンを押すと、自分の好きな出力のライトを追加することができます。
スピードライト
スピードライトもソフトボックスやアンブレラなど色々なモディファイアがありますので、好きなものをドラッグすればOKです。
こちらも同じく、ADDボタンから好きな焦点距離やガイドナンバーのスピードライトを追加できます。
定常光
こちらはSTUDIO版のみの機能となりますが、チューブライトやパネルライト、スポットライトなどのLEDライトがあります。
こちらも、私も仕事で実際によく使うようなAputureやArriなどのライトが搭載されています。
そのほかシーリングライトやフロアランプなどもあるので、部屋などの再現をすることもできます。
定常光に関してはADDで追加したりはできないので、アップデートで追加されていくのを期待しておきましょう。
撮影補助ツール
ライトブロッカーやディフューザー、レフなどもあり、きちんと反射や影なども再現されます。
モノの大きさも、数値指定で自由に変えることができます。
撮影小道具
ここからサブカメラや家具などの追加ができます。
多すぎて全て紹介することはできませんが、椅子やテーブル、キッチンから植物、食べ物、カバンなどの小物や車までかなりの種類があります。
食べ物のテカリなんかもかなりリアルです
set.a.light 3Dでセッティング図面作成
図面を書き出したい場合は、まずは撮影イメージのところのカメラマークを押してスナップショットを撮影します。
上のタブの「ビュー」に行くと撮影したスナップが確認できます。
初めは低解像度のプレビューになっているので、高画質にしたい場合は「ショットをレンダリングする」を押すと綺麗な画像になります。
レンダリングができたら、上のタブの「エクスポート」から図面の書き出しができます。
jpgの場合は図面とイメージと3Dモデルを、テンプレートから配置を選んで書き出せます。
pdfにすると日付や名前などを入れて1枚のコンテのように書き出すことができます。
クライアントやディレクター、モデルさんへのイメージ共有や、助手さんへの説明などもこれがあると非常に分かりやすいですね
set.a.light 3Dをさらに便利に!3Dインポーター
これだけでも出来ることが多く非常にリアルで実用的なset.a.light 3Dですが、別売りのプラグイン「3Dインポーター」を使うとさらに凄いです。
.objや.gltfなどの3Dモデルファイルをインポートできるようになるので、さらに自由に、現実的なシミュレーションができるようになります。
Blenderなど使える方は非常に有用かもしれません。
ただ私はBlenderなども使えないので…
と、思っていたのですがiPhoneのLiDARスキャナで何かできるのでは…?と思い調べたところ以下のアプリが。
「3d Scanner App」という、カメラで撮影して3Dモデルに変換してくれる無料アプリ。
カメラでスキャンすると最初はテクスチャーが荒かったり真っ白だったりしますが、「Process」でレンダリングするとある程度綺麗になります。
レンダリングしたものを「Share」で「OBJ」に変換してPCへ移しましょう。
そしてset.a.light 3Dにもどります。
3Dインポーターをインストールすると、タブに「私の図書館(おそらくMy libraryの直訳)」が追加されます。
そこからインポートができるので、さきほど撮影したOBJファイルを読み込みます。
部屋をまるごとスキャンして、壁などに囲まれている場合は「マテリアル」の「シェーダー」を「透明性」に変更しておくと、手前の壁は透けて中が見えるようになるので扱いやすくなります。
ロケハンにいって3Dスキャンさえしておけば、カメラアングルから照明までかなりリアルにシミュレーションができます
これはほんと…個人的には革命でした。
すごすぎる。
set.a.light 3Dレビューまとめ
全てを紹介しきれないほど多機能で細かい設定ができるset.a.light 3Dですが、使い方は直感的で分かりやすく
1時間ほど触っていれば基本的な使い方は慣れてきます。
ただ予備知識としてカメラの設定周りやある程度のライトの知識は必要となるので、撮影にある程度慣れた中級者以上向けのソフトではあるかと思います。
ポートレートなどのライティングの勉強や予習、復習がしたい方から、プロが仕事でコンテや図面として使ったり、ライティングの講義やワークショップなど、様々な使い方ができそうです
ここが惜しい
かなり細かく設定できるのですが、唯一惜しい点としては窓や太陽光が設定できないことですね。
太陽の位置や曇り具合などでシミュレーションするのが難しいのかもしれませんが…
いつかアップデートで対応できるようになると更に幅が広がりそうです。
大きなパネルライトやモノブロックのHiliteなどもあるので、そちらを擬似的に窓っぽくすることはできます。
Hiliteの前にカーテンを置けばそれっぽいですね。
そのほか定常光のライトなどは自分で入れたりはできないので、アップデートでライブラリが増えるのを期待しています。
とはいえ買い切りで無料アップデートなのでかなり良心的です
またこれは惜しいというよりは注意点ですが、3Dモデルで複雑な光のシミュレーションをしていることもあり
PCのスペックはそこそこ必要となります。
ちなみに私は使っているMacBook Pro 2021のM1 Proチップ/メモリ16GBを使っているのですが、ストレスなくスムーズに扱うことができました。
まとめ
体験すると芸が細かすぎて驚きの連続だったset.a.light 3D。
プロの照明マンから見ても思わず笑ってしまうくらいリアルな再現度なので、ライティングの勉強をするのには本当におすすめです。
これが3万円で買い切りというのだから本当にすごすぎる…
現在ブラックフライデーでなんと40%OFF!!BASIC版が9,000円、STUIDO版が19,200円になっています!
BASIC版、STUDIO版それぞれ製品版と同じものを15日間無料で試せるトライアル版もあります。
公式サイトも言語設定から日本語に対応しています
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