テレビ局で働く照明さんのゆーふぃるです。
インスタ映えした写真が撮りたくてカメラを買ったんだけど
使いこなせてないのかあんまりスマホで撮ったのと変わらないの…
今回はインスタ、ブログ映えする背景のボケた写真を撮るコツを解説します!
背景がボケると被写体が強調されて
印象深くおしゃれな雰囲気になりますよね。
コツさえ掴めば簡単に出来るので
おしゃれ写真をたくさん撮ってインスタ、ブログ映えを目指しましょう!
Pinterestのピンなんかにもおすすめですよ!
デジカメや一眼レフなどお持ちの方は
手に持って読みながら是非試してみてくださいね!
デジカメ、一眼レフで背景をボカすには?
背景をボカすためのポイント
◯『絞り優先』モードにする
◯F値を低く設定する
◯カメラから被写体の距離を近くする
◯被写体と背景との奥行きを意識する
絞り優先モードとかF値?とか難しそう…
背景をボカした写真を撮るポイントは大きく4つ!
聞きなれない言葉があるかもしれませんが大丈夫!
ひとつずつ見ていきましょう。
絞り優先【Avモード】にしてみよう!
カメラのモード切り替えダイヤルの【P】は『プログラムオート』モードで
カメラが明るさを感知して全て自動で設定してくれるモードです。
よく分からないからずっと『P』のまんま撮ってた…!
いっぽう【Av】は『絞り優先』モードと呼ばれるものです。
絞り優先モードとは
『絞り優先』モードにすると
『F値』(絞り値)と呼ばれる背景のボケ具合に関係する数値だけ自分で設定して
あとはカメラがそれに合わせて明るさを自動で調整してくれるモードです。
F値についての詳しい説明はまた後でしますね!
F値を低い数値にすると背景がボケる
『絞り優先』モードにしたらダイヤルなどでF値を変えられるはずです。
とりあえずF2.0やF2.8など、今持ってるカメラで設定できる最小のF値にしてみましょう。
ちなみに最小F値はレンズによって変わります。
ポイント
◯F値を小さくすると?
ピントが合っている所以外の背景がボケやすくなります。
◯F値を大きくすると?
全体にピントが合ってくっきり見えるようになります。
F2で撮影した写真は奥の廊下がボケていますが
F9で撮影した写真は奥の廊下の方までピントがあってくっきり見えています。
背景をボカしたい場合はとりあえず『絞り優先Avモード』で
F値を低く設定しましょう!
カメラから被写体の距離を近くする
ポイント
同じF値に設定していても
カメラから被写体までの距離が近いほど、背景がボケやすくなります。
逆にカメラから被写体までの距離が遠いほどボケにくくなります。
ひまわりにグッと近づいて撮ってみましょう。
ひまわりの奥の背景が大きくボケてひまわりが際立ちますね。
逆にカメラから遠いひまわりを撮ろうと思うとボケにくくなります。
ひまわりのさらに奥にある木などもあまりボケずにくっきり見えます。
被写体と背景との奥行きを意識する
背景をボカすためのもうひとつのポイントは
撮りたいメインの被写体と背景との距離を取って奥行きを意識すること
どういうこと…?
メインの被写体と、その背景となる奥にあるものとの間に一定の距離がないとボカすことができません。
例えば撮りたいものの奥にすぐ壁がある場合などですね。
着物の奥にすぐ金屏風が立ててあり
着物と背景の屏風との距離がないため
いくらF値を下げてもボカすことができません。
カンの良い人はピンと来たかもしれませんが
この『ピントの合う範囲』がF値によって決まるんです!
そもそもF値って何の数値なの?
カメラのF値(絞り)とは?
カメラのレンズには『絞り羽根』と呼ばれる光を取り込む量を変えるパーツがあります。
この奥にカメラのセンサー部分があるのですが
絞り羽根が開いてこの穴が大きくなるとカメラのセンサーに光がたくさん入ってきます。
逆に絞り羽根が閉まって穴が小さくなればセンサーに入ってくる光は少なくなります。
この穴の大きさを数値化したものが『F値(絞り値)』と呼ばれるものです。
先程『F値はボケ具合に関係する数値』と言いましたが、
F値を大きくすると光を取り込む量が増えるので
『写真の明るさ』にも関係してきます。
写真の明るさを決める要素
写真の明るさは
◯F値
◯シャッタースピード
◯ISO感度
という3つの要素で明るさが決まります。
それぞれ全部を説明し出すと長くなるので、また別の機会に説明しますね。
今回はF値に焦点を当てます!
『絞り優先モード』というのはF値だけ自分の好きな数値に設定して、
写真の明るさは3つの要素の内の『シャッタースピード』と『ISO感度』という2つの要素でカメラが自動的に調整してくれているのです。
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被写界深度とは?
先ほども少し触れましたが
F値が変わるとピントが合う範囲が変わります。
確かF値を低くすればボケやすくなるんだよね?
ってことはピントの合う範囲が狭くなるってことかな?
その通り!
逆にF値を大きくするとピントの合う範囲、距離幅が広くなります。
このピントが合う距離幅のことを
『被写界深度』と言います。
被写界深度とは
被写界深度は『浅い』と『深い』で表します。
◯被写界深度が浅い
ピントの合う距離の前後幅が狭くボケが大きい
◯被写界深度が深い
ピントの合う距離の前後幅が広くボケが少ない
遠景など全体をはっきり見せたい場合は被写界深度を深くしましょう
被写界深度を決めるF値以外の要素
被写界深度はF値だけではなく
『カメラから被写体までの距離』
『レンズの焦点距離』
によっても変わります。
前の項目で『カメラから被写体の距離を近くする』とボケやすくなると説明しましたよね。
これもイコール被写界深度が浅くなっているという事なのです。
レンズの焦点距離とは
レンズを見ると『〇〇mm』などの数字が書いてあるはずです。
この数字が『焦点距離』と呼ばれるもので、そのレンズで撮影できる画角の広さを数値化したものです。
ポイント
◯焦点距離の数字が小さいほど画角は広くなる
広い画角を写せるレンズを『広角レンズ』と呼びます。
◯焦点距離の数字が大きいほど画角は狭くなる
狭い画角で遠くのものを大きく写せるレンズを『望遠レンズ』と呼びます。
広角レンズと望遠レンズの間のレンズは
『標準レンズ』と呼ばれます。
例えばレンズに『18-105mm』と書いてあったら
18mmの広い画角から105mmの画角までズームできますよ
という事です。
そして被写界深度との関係は
『広角レンズ』よりも『望遠レンズ』の方が被写界深度が浅くなり、背景がボケやすくなります。
カメラから被写体までの距離が近い方がボケやすくなるけど
ズームレンズの場合は可能な限り望遠にして(ズームして)離れる方がよりボカせます。
ポイント
広角レンズで被写体に近づくよりも
望遠レンズにして同じ画角になるまで下がる方が
より被写界深度は浅くなります。
ちなみにiPhoneのポートレートモードでも背景をボカした写真を撮影できますが、実は仕組みがちょっと違います。
詳しくは『iPhoneのポートレートモードでボケ具合を調整する方法』をご覧ください。
背景をボカすためのポイントまとめ
被写界深度を浅くするには
◯絞り優先モードでF値を低く設定する
◯カメラと被写体の距離をなるべく近くする
◯被写体と奥の背景の距離をとって奥行きを持たせる
◯望遠レンズを使う
実際にカメラを持ってF値をいじってみるとすぐ分かると思うので是非やってみてください。
ミラーレスで電子ファインダーの場合はF値をいじるとリアルタイムでボケ具合が確認できるので分かりやすいですよ。
背景のボカし方はなんとなく分かったから
これでインスタ映えする写真が撮れそう!
カメラの使い方が分かると
カメラがもっと楽しくなりますよ!
次回は明るさを決める要素のもうひとつ『シャッタースピード』について解説します!
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